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■泡人形ズコバ子
 チャイムの音に目が覚めて、ズボンをはいてあわてて玄関のドアを開くと、大きなスーツケースを手にした男が突っ立っていた。
「わたくしズコバコを商っている者ですが」
 そう言って男は名刺を差し出した。どぎついピンク色の紙には『(有)プリベントチャイルド ホリ・ケイイチ』とドドメ色で抜かれていた。裏には電話番号、そして時間ごとの料金表。30分3000円、一時間で5000円、延長10分ごとに1000円、指名料は2000円。
「それじゃあひとつ貰おうかな」
 ぼくは何気なしにそう言った。丁度、むらむらとズコバコづいていたところだ。
「毎度ありがとうございます」
 男は玄関先でスーツケーツを開いた。中には筒状のプラスチックケースがみっしりと詰まっている。ポンポンと威勢の良い音を立てて蓋を開け、それぞれ長さの違う金属片を取り出し、迷いのない鮮やかな手つきで大小の部品を組み立てる。次にスプレー缶をとりだし、組み立てた金属の表面にシェービングクリームのような黄みがかった泡を塗りたくる。
 泡は塗った先から硬化し、人肌のような色と質感になった。驚いたことに、おおよそ人体の骨格とは似ても似つかない金属の部品を芯に、紛うことのない少女の形が浮かび上がる。泡自体が一種の形状記憶をもっているかのようだ。そのほんのりと濡れたような肌は、あまりにも肌理が細かいためにかえって作り物めいて見えた。最後にカツラを被せ、体毛を貼り付けると、そこには一人の完全な少女の姿があった。ものの五分とかからなかった。まるで全く魔法みたいだ。
「ズコバコに最低限必要な機能しかありませんので、持ち運びはお手ずからお願いします」
 男はそう言って、少女をぼくの腕の中に預けた。お姫様抱っこで持ち上げると、ちゃちな金属と泡の塊とは思えないほど量感があった。
「それでは、一時間後に」
 玄関のドアはバタンと閉められた。

 ベッドに少女を放る。スプリングが軋んで、少女の裸体が一瞬波打つ。触れた感じはつきたての餅みたいだ。ほんのりと暖かく、手のひらにペタペタと貼りつく。摘んでひっぱると、どこまででも伸びる。調子にのってひっぱっていると、プチンと切れてしまった。ちぎれた肉片は指の間でグズグズになり、ぬるぬるとした液体が染み出す。少女自身には生々しい傷口はなく、皮下には表皮と同じ肌色の素材が続いているばかりだ。透明な体液がちぎれた箇所からじくじくと染み出していたが、すぐに乾いた。
 ズコバコに及ぼうと、服を脱ぐ。ジッパーに手をかけたところで、少女の眼がパチリと開いた。黒目がキョロキョロと動き、辺りをうかがう。ただし、首を回すことはおろか、麻酔をかけられてでもいるいるように身じろぎもできないようだ。目ばかりが忙しくまわっている。
「あなたはだあれ? どうしてわたしはこんなところにいるの?」
 これも男が言うところの、ズコバコに最低限の機能なのだろうか。ただの無機質な人形とばかり決め込んでいたところで、この言動は不意打ちだ。それも、あまり愉快ではない種類だった。無視を決めこむ。
「どうして裸になっているの、どうしてわたしも裸なの、ねぇ」
 全裸になってベッドにあがり、少女の上にまたがった。
「いやだ、なにをするの、あっちいって」
 腿を開くと膝から足首まで開く。ベッドの上でハの字に開いた両足、なんだか間抜けだ。 
「やめて、やめて、ちんちん入れないで」
 クレバス状のおまんこをちんこで押し広げてみると、内部は体色と同じ肌色だった。どうやら、ここまで気がまわらなかったらしい、いかにもな人工物だった。
「いたい、いたいよぉ、おかあさんたすけて」
 悲痛に叫んではいても、泣いてはいない。涙は最低限の中に含まれていないらしい。おまんこの方はマットレスの心配をしてしまうくらいに汁だくで、互いに陰毛からヘソまでぐっしょりと濡れぼそる。
「きついよぉ、抜いてよぉ」
 すべりが良すぎて油断していると本当に抜けてしまいそうだ。しばらくすると素材が劣化をきたしているのか、ふにゃふにゃとつかみ所がなくなってきた。きついどころか泥にでも突っ込んでいるような心地がした。
「やだ、中に出てる、何か熱いのが出てる、赤ちゃんできちゃうよぉ」
 あんまり緩いので尻に腕を突っ込み、腸壁越しにちんこを握って射精した。思っていたよりも多量に射精している。緩い刺激で長い時間擦っていたせいだろう。時計を見ると30分も経っていた。腕とペニスを抜いた穴はだらしなく開いたまま、粘液を垂れ流しにしていた。今更のような気がしたけど、ベッドを汚さないよう丸めたティッシュをつめて栓をした。
「せーしあふれてるよぉ、恥ずかしいよぉ」
 あと30分何をしたらいいんだろう。ベッドの縁に座って喫煙をした。なんとなく煙草を少女にあてがう。すると、素材は赤熱に触れるまでもなく、あぶられただけで溶けてしまう。溶けた素材は股からこぼれる粘液と変わらず、透明で糸をひいた。
「敏感になってる、触られるとまたいっちゃうよぉ」
 手足が胴体に引きずり込まれるように短くなっていく。そろそろ時間がきたのだろう。ベッドからバスタブに移す。表皮がすっかり溶けてしまい、多量の粘液と細長い金属の塊と水草じみた体毛だけが残った。
「みないでぇ、わたしのはずかしいとこみないでぇ」

 チャイムを鳴らして、男がやってきた。雫が落ちないように透明なビニールに包んで、ぼくは彼女を手渡した。
「ズコバコ一発具合はいかがでしたか、延長はよろしいですか」
「もう結構、泥人形にでも突っ込んでるみたいな気分だったよ」
 話をしながら、男はテキパキと少女の部品を解体し、折りたたみ、片付けていく。
「どちらかというと、観賞用ですから、あまりハードなご使用には耐えられないんですよ」
「見た目は悪くないよ、でも一時間で溶けるようじゃ延長したときどうするんだ」
「そりゃ、もう一度肉液を浴びせるんですよ」
「泊まりとかじゃあ効率悪いね」
「そういうときは、硬化時間を延長させる液体を混ぜるんです、最長12時間はもちますよ、使い心地は少々悪くなりますがね」
 玄関先はすっかり片付いて、男はスーツケースの金具をパチリと閉めた。
「では、ズゴバコのご入用がありましたら、またのご利用をお待ちしております」
「もうちょっとアソコの具合がマシになったらな、あと、シチュエーションのテープも」
「テープなんて入ってませんよ、ただの霊媒ですから」
「霊媒?」
 玄関のドアはバタンと閉められた。問い正そうとドアを開けると、丁度エレベーターのドアが開くところだった。男はすべるようにしてその中に消え、階下へ降っていく。
 化かされたような気分になりながら、バスタブについた粘液をシャワーで流す。タオルで腕を拭きながら、部屋に戻る。先の情事の熱気は消え、皺だらけの濡れたいシーツがうごめいている。真ん中から浮かび上がって、テント型の古典的な幽霊みたいにぼくに向かって囁く。
「おじちゃん、さむくてこごえそうだよ、ねぇ、抱きしめて、あったかくして」
 腕のなかでもがくシーツを抱えて、洗濯機に放り込む。蓋をした洗濯槽からくぐもった断末魔が聞こえる。それもジャバジャバと勢いよく流れ込む水音にかき消されてしまう。皺を伸ばして物干しに吊るすと、風にはためいて囁きもしなくなる。ただ、少女の輪郭がおねしょの跡のように残っていた。それも日向に干して乾かすと、一日た経たずに消えて失せた。
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